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リスク評価と分析で企業の信頼を守るには?

  • #サプライチェーン
サプライチェーンが複雑化する中で、企業は自社だけでなく、関連会社や取引先のリスクにも目を向ける必要があります。特に、セキュリティリスクは企業の信頼に直結するため、見えないリスクをどう捉えるかが重要な課題となっています。
 
しかし、リスク評価や分析は一筋縄ではいかず、リスク評価や分析の導入を検討している企業の多くが「何から始めればよいのか分からない」と感じています。本記事では、リスク評価と分析を通じて企業の信頼を守るための考え方をご紹介いたします。

リスク評価と分析が企業の信頼に与える影響とは?

リスク評価と分析は、セキュリティ対策の出発点です。これは、単なる技術的な取り組みにとどまらず、企業の信頼を守るための“経営判断の土台”としても重要です。
 
近年、サプライチェーンの複雑化により、企業が考慮すべきリスクの範囲は大きく広がっています。自社のシステムや社内体制だけを見ていれば十分という時代ではありません。関連会社や取引先を含めた、サプライチェーン全体のセキュリティ状況に目を向ける必要があります。
 
たとえば、取引先でセキュリティ事故が発生し、それが報道された場合を考えてみてください。「あの会社と取引している企業は大丈夫なのか?」という疑念が生まれることがあります。この疑念は、自社に直接的な被害がなくても、企業のブランドや信用に影響を及ぼしかねません。
 
実際に、筆者の顧客でも、主要な取引先からセキュリティ対策状況の提出を求められるケースが増えており、対応に苦慮しているという声をよく聞きます。このように、リスクは社内に閉じたものではなく、“取引関係を通じて外部からも影響を受ける”ものです。そのため、自社の対策状況だけを管理していても、十分とは言えません。
 
一般的に、リスクは「脅威」「脆弱性」「影響度」といった要素を組み合わせて評価されます。たとえば、脆弱性が存在していたとしても、それを悪用する脅威がなければリスクは相対的に低くなります。一方で、同じ脅威であっても、影響を受ける情報資産や業務の重要度によって、リスクの大きさは変わります。重要なシステムや顧客情報に影響が及ぶ場合、リスクはより深刻なものになります。
 
つまり、リスク評価で重要なのは“何が起こりうるか”だけでなく、“それが起きたときにどれだけの影響があるか”を見極めることが欠かせません。
 
そして、その評価結果をもとに、経営層や取引先に対して、適切な説明や判断材料を提供することが、リスク管理を担う企業の重要な役割です。企業の信頼を守るためには、リスク評価と分析を一度きりで終わらせず、継続的に取り組み、社内体制や取引先の状況を把握し続けることが、これからの企業に求められます。

リスク評価と分析で多くの企業が直面する課題とは?

リスク評価や分析に取り組む企業の多くは、最初のステップでつまずいています。
特に、関連会社や取引先のセキュリティ状況を把握しようとすると、次のような悩みが浮かび上がります。
 
  • どこまで確認すれば十分なのか
  • どこまで指摘したらいいのか
  • どこまで強く言うべきなのか
  • そもそも誰が企業のセキュリティ情報を持っているのか
 
こうした疑問を整理できないまま対応を進めてしまうと、情報収集の段階で手が止まってしまいます。その結果、リスク評価が形式的な作業になり、実態を正しく反映できないまま形骸化してしまうケースも少なくありません。
 
実際に、筆者が支援している企業でも、属人的な運用が続いている例を多く見かけます。「担当者が個別に取引先へヒアリングしている」「ヒアリング結果をExcelで管理している」など、評価方法や観点が統一されていない状態です。このような状況では、担当者ごとに確認内容や判断基準が異なり、リスクの大小を横並びでとらえることが難しくなります。
 
ある企業では、調達部門が取引先に対してセキュリティチェックを実施していました。一方で、情報システム部門(セキュリティ部門)は、その内容を把握しておらず、経営層への報告がうまく機能していないという課題を抱えていました。
 
この企業では、調達部門が契約や取引開始時に「セキュリティに関するアンケート」や「チェックリスト」を取引先に送付し、一定の確認を行っていました。しかし、そのチェック項目は調達部門が独自に作成したものであり、セキュリティ部門の視点から見ると、技術的な妥当性やリスク評価の観点が十分に反映されていない部分もありました。
 
さらに問題だったのは、その情報は社内で共有されていなかった点です。セキュリティ部門は「どの取引先がどのようなリスクを抱えているのか」を把握できない状態にありました。
 
情報が共有されていない状態では、取引先でセキュリティ事故が発生した際に課題が表面化しやすくなります。経営層は、「自社への影響はあるのか?」「どの取引先がリスクの高い状態だったのか?」「今後の取引方針をどうするべきか?」といった判断を迫られます。しかし、部門間で情報が連携されていなければ、こうした問いに答える材料が揃わず、迅速かつ的確な意思決定が難しくなってしまいます。
 
このように、部門間で情報が分断されると、リスク評価の結果が社内で活用されにくくなります。結果として“企業の信頼を守るための判断材料”として機能しにくくなります。
 
また、評価項目や基準が統一されていないと、複数の関連会社や取引先を横断的に比較することができず、「どこを優先的に対策すべきか」が見えなくなってしまいます。
 
リスク評価と分析は、単なるチェックリスト作成ではありません。継続的に見直し、改善していく仕組みとして捉える必要があります。そのためには、情報の集め方や評価の方法を標準化し、社内で共通の認識を持つことが重要です。
 
そして、こうした社内の情報連携の課題に加えて、もう一つ見落とされがちなポイントが、「自社の外」に広がるリスクの存在です。

サプライチェーンと関連会社のリスクが見えにくい理由とは?

ここまで、社内の情報連携の難しさについて整理してきました。ここからは、視点を変え、“自社の外”に広がるリスクの構造について考えてみましょう。
 
企業がリスク評価を行う際、どうしても自社中心の視点になりがちです。しかし、サプライチェーンが複雑化する中では、関連会社・外部委託先・グループ企業などのリスクが、自社の信頼に直接影響を与える可能性があります。
 
たとえば、サプライチェーンの中の一社がセキュリティ事故を起こした場合、その影響が他の企業にまで波及することがあります。直接の取引関係がなくても、「この会社と取引している企業は大丈夫なのか?」という疑念が広がり、サプライチェーン全体の信頼が揺らぐ可能性があるのです。
 
実際に、部品メーカーの子会社が攻撃を受けたことをきっかけに、大手製造業の国内工場が一時停止するという事例もありました。サプライチェーンの中の1社が足がかりとなり、全体の操業に影響が及ぶケースは決して珍しいものではありません。
 
このような外部リスクが厄介な理由は、「見えにくさ」にあります。関連会社や委託先のリスクは、契約関係や情報開示の制約があるため、表面的な情報しか得られないことが多いのが実情です。たとえば、取引先にセキュリティチェックシートの提出を求めたとしても、回答が形式的になりやすい場面もあります。その結果、実態を十分に把握できないまま「リスク低」と判断してしまうことも少なくありません。
 
こうした“見えないリスク”は、企業の信頼を揺るがす火種となり得ます。事故が発生してから初めて問題に気付く、という状況では、対応はどうしても後手に回ってしまいます。だからこそ、自社のリスク管理を担う立場にある人は、「自社の外」にあるリスクにも目を向ける必要があります。

リスク評価の精度を高め、“関連会社のリスクも見える化”するための視点とは?

リスク評価は、一度実施すれば終わり、というものではありません。環境の変化や新たな脅威の登場に応じて、継続的に見直し、更新していくことが重要です。
 
その際に有効となるのが、外部データの活用です。脆弱性情報や脅威インテリジェンス、業界ベンチマークなどを取り入れることで、自社だけでは把握しきれないリスクを補完し、より客観的かつ効率的な評価が可能になります。
 
こうした外部データは、単なる参考情報ではなく、「なぜこの評価になるのか?」という判断根拠を示す材料として活用できます。
 
また、評価結果をスコア化することで、複数の関連会社や取引先を定量的に比較できる点も大きなポイントです。これにより、「どこを優先的に対策すべきか」「どの取引先に追加の確認が必要か」といった判断がしやすくなります。
 
従来のリスク評価では、どうしても定性的な印象に頼る場面が少なくありませんでした。担当者の経験や感覚に基づいて判断されることも多く、評価の根拠が曖昧になりがちです。しかし、スコアやランクといった定量的な指標を導入することで、社内の意思決定や経営層への説明にも説得力を持たせることができます。
 
また、関連会社や取引先のリスクを把握するにあたっては、自社でできる取り組みから始めることも重要です。たとえば、契約時や定期的なタイミングで、ヒアリングやチェックリストを通じてセキュリティ状況を確認する方法があります。
 
こうした取り組みは、相手企業との関係性を保ちながら、リスク意識を共有するうえでも有効です。一方で、企業ごとに評価項目や観点が異なるため、比較や判断が難しくなるという課題もあります。
 
そこで、外部の専門機関によるセキュリティ評価や、継続的に更新されるスコア情報を活用することで、自社では把握しきれないリスクを補完し、限られたリソースの中でも、効率的に全体像を捉えることが可能になります。
 
こうした客観的な情報があることで、「なぜこの会社に改善を求めるのか?」という説明の根拠が明確になり、社内説明や経営判断にもつながります。
 
リスクの“見える化”は、単なる情報整理ではありません。意思決定を支えるための仕組みとして機能させる必要があります。特に、関連会社や取引先のリスクは、サプライチェーン全体の信頼に直結するため、自社の枠を超えた視点で評価する重要性が高まっています。

企業の信頼を守るために、リスク評価をどう活かすか?

ここまで、リスク評価と分析の考え方、そして関連会社・取引先のリスクをどのように「見える化」するかについて整理してきました。リスクは本来「見えにくいもの」であり、だからこそ、評価の方法や情報の扱い方によって、企業の信頼に大きな差が生まれます。
 
リスク評価は、単なるチェック作業ではありません。企業が意思決定を行うための情報を整理し、判断の質を高めるプロセスです。特に、サプライチェーンが複雑化する現代においては、自社だけでなく、関連会社や外部委託先のリスクも含めて、広い視野で捉えることが求められます。
 
とはいえ、すべてのリスクを完璧に把握することは現実的ではありません。だからこそ、まずは自社でできることから始めることが大切です。ヒアリングやチェックリストによる確認、外部データの活用、評価結果のスコア化など、できる範囲で情報を整理し、継続的に改善していく姿勢が、結果として企業の信頼につながります。
 
また、リスク評価は技術部門だけで完結するものではありません。経営層や調達部門、現場の担当者など、組織全体で共有すべき視点です。評価結果を社内で共有し、意思決定に活かすことで、リスク管理は単なる“守り”の活動から、“信頼を築くための取り組み”へと進化します。
 
企業の信頼は、日々の積み重ねによって築かれるものです。そして、リスク評価はその第一歩です。
「何から始めればよいか分からない」と感じたときこそ、見えないリスクに向き合うことが、信頼を守るための最初の一歩になるのではないでしょうか。
 
なお、取引先や委託先など、関連会社のセキュリティ状況を効率的に把握したい場合は、スコアリングサービスの活用も有効な選択肢のひとつです。インターネット上から確認できる情報をもとにセキュリティ状況を俯瞰し、スコアとして可視化することで、社内説明や改善要請にも活用しやすくなります。
 
実際に、筆者が支援している企業の中には、取引先からスコアリングサービスを用いてセキュリティ状況をチェックされ、改善を求められた経験を持つ企業もあります。その企業では、指摘を受けたことをきっかけに、自社でも同様のサービスを導入し、事前にリスクを把握・改善する体制を整えました。
 
その結果、次回の取引先とのやり取りでは「すでに対応済みです」と自信を持って説明でき、セキュリティレベルの向上だけでなく、取引先からの信頼も高まったといいます。このように、リスク評価は“守らされるもの”ではなく、“信頼を築くための先回りのアクション”としても機能するのです。
 
こうしたスコアリングサービスの中でも、電通総研は、セキュリティ・リスク・スコアリングシステム「SecurityScorecard」(セキュリティスコアカード)と、サプライチェーンセキュリティリスク管理システム「Panorays」(パノレイズ)の提供を通じて、企業のセキュリティ状態を継続的にスコアリングする支援をしています。
 
外部からの評価をわかりやすく可視化できるツールとして、多くの企業様にご活用いただいていますので、ご興味がありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。
 
セキュリティ・リスク・スコアリングシステム「SecurityScorecard」
https://security.dentsusoken.com/ssc/
サプライチェーンセキュリティリスク管理システム「Panorays」
https://security.dentsusoken.com/panorays/
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